大木 洵人

起業家、知覚支援技術者

聴覚障害者はほんのわずかな手の動きや表情でさまざまなことを表現できますが、それは普段音声で会話をする健常者には伝わらないのです。大木洵人は、こうしたコミュニケーションのギャップを埋めようと奮闘しています。慶應義塾大学1年生の頃、大木は手話を全く知らなかったにもかかわらず、学内に手話サークルを設立しました。後にプロデュースした手話バックコーラスは、NHKの紅白歌合戦で披露されました。こうして手話の美しさに魅了され、活動の幅を広げた大木は、テクノロジーを聴覚障がい者のために生かそうと考え、シュアールというソーシャル・ビジネスを立ち上げました。現在、シュアールでは遠隔手話通訳、ポッドキャスト、手話ガイドアプリなどを提供しています。また大木は、現存する126種類の手話全てをカバーするデータベースが存在しないことを知り、スリント辞書の開発と運用も行っています。ユーザーがクラウド上に手話ビデオをアップロードできるこのウィキ版の手話辞書は、世界中で称賛されています。

Tech for the Deaf: How to Search for Words in Sign Language

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