稲蔭 正彦

メディアアーティスト、プロデューサー、大学教授

エンタテイメントの分野で、みなさんは稲蔭正彦のマルチな才能ぶりをこう呼ぶことでしょう。「プロデューサー兼ディレクター兼クリエーター兼アーティスト兼語り部」と。ただ、実際にはそれ以上の肩書きを持っています。稲蔭と言えば、闇のスーパーヒーローを扱った1997年公開の劇場映画『スポーン』の特撮を連想させますが、他にも『福島民話館ねぇみんな』という144話分のアニメシリーズを制作しており、コンピューターグラフィックと人の動作を融合させるエキスパートです。また、ゲームデザイン、ミュージカル等のステージパフォーマンス、ソーシャルメディア、スマートプロダクトとその環境に関する研究も行っており、その芸術作品やアニメは世界の美術館やフェスティバルで見ることができます。慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科委員長兼教授の稲蔭は、今、その関心の中心をエンタテイメント、経験デザイン、企業組織および学びのイノベーションの語りに置き、五感を巧みに扱う共感覚の面白い現象も研究しています。1994年の著書『マルチメディアの冒険』では、インターネットやマルチメディアといったデジタル技術がどのように私たちのデジタルの未来に影響を及ぼすかについても予測しています。

Magical Moments with Affective Things

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