TEDxTokyo Change 2013
TEDxTokyo Change 2013
写真: Michael Holmes
「TEDxChange」は”Global Health and Development(国際保健衛生・開発)”分野に特化したTEDxとビル&メリンダ・ゲイツ財団のパートナーシップです。今年4月3日にアメリカ・シアトルにて開催されたTEDxChange 2013では、「Positive Disruption」をテーマに様々なスピーカーが「広めるべきアイディア」を発信しました。
通常、「Disruption (崩壊)」は混乱や危険性を伴う悪いものと捉えられがちですが、一方で変化へのきっかけや新しい可能性として、不可欠な「Positive」な要素となることもあります。Global Health and Developmentにおける困難な問題を解決するには、常識を覆すアイディアや新たな視点で世界を捉え直す「Positive Disruption」が必要であり、本当の進歩への道と言えるのではないでしょうか。(詳細はTEDxChange のサイトをご覧ください)
プログラム内容
世界100カ所以上でサテライトイベントされた今年の TEDxChange。TEDxTokyoでも「TEDxTokyoChange 2013」として、TEDxChange 2013 の模様を鑑賞するのに加えて、日本独自のスピーカーを招き、共にアイディアを創出する場を目指し、開催が実現しました。 参加者は Global Health and Development に日頃から携わっている方だけでなく、全く別の活動をされている方も併せて招待しました。様々な分野において文化や国境の壁を越え、異なるバックグラウンドの人々が考えや活動において結びつくことで、より大きな問題に対する解決策を示せるよう、参加者の皆様と議論を深めたいと考えました。
TEDxChange メイン・イベントでのトークは近々 TED.com で公開される予定です。それまではライブストリームの録画をお楽しみください。
また、あわせてTEDxChange主催者であるMelinda Gatesのプロフィールもご紹介。
Melinda Gatesは、ビル&メリンダ・ゲイツ財団の共同代表として、Bill Gatesと共に、戦略の構築や承認、結果の考察など財団全体の方向性を形作っています。主催者として、TEDxChange をワシントン・シアトルのゲイツ財団のキャンパスからお届けしました。
スピーカーラインアップ
会場でのスピーカー
ハリス 鈴木 絵美
ファウンダー・キャンペーンディレクター、Change.org Japan
ハリス鈴木絵美は高校まで日本で育ち、米イェール大学を卒業。卒業後はマッキンゼー&カンパニー、オバマキャンペーンで経験を積み、ソーシャルインキュベーター企業Purposeの立ち上げ期に参画、同サービスの成長に貢献しました。2012年7月に日本に帰国後、現職。Change.org は、「変えたい」気持ちを形にするソーシャル・プラットフォームで、誰でも無料で署名キャンペーンを発信し、声をあつめられるサービスを提供しています。現在メンバーは世界中で2,500万人にのぼり、毎月約200万人ずつ増加しています。環境や健康、 人権や社会正義など多岐に渡るキャンペーンが毎月約1万5,000件立ち上げられ、世界中の人々に発信されています。
Nhat Vuong
ファウンダー・CEO、ikifu.org
Nhat Vuongはスイス育ちのベトナム難民二世であり、世界経済フォーラムのGlobal Shapers Communityにも選出されています。
15歳の時、ベトナムのストリートチルドレンの生活を目の当たりにし、彼の世界観は大きく変わりました。その後、寄付プラットフォームi-kifu.org を立ち上げました。
今回は、彼が社会にできることを探すために何を行なっているのか、そして社会貢献をより楽しく出来る世界を作るという目標について話します。
TEDxChangeスピーカー
Cathleen Kaveny
法学/神学教授 John P. Murphy財団
Cathleen Kavenyはアメリカの法学者であり神学者です。1995年から現在まで、ノートルダムロースクールにて法学及び神学のJohn P. Murphy財団の教授として活躍し、現在はプリンストン大学に客員教授として勤めています。今回のTEDxChangeでは、彼女のユニークな視点で宗教的伝統と現代の生活の融合について語ります。
Halimatou Hima
UNICEF(国際連合児童基金本部)ニジェール事務所
Halimatou Hima は、ハーバード大学ケネディ政治学大学院の公共法政策修士課程の学生で、UFN(国連財団)の女性・人口課でのインターンシップを経験した後、母国ニジェールにて国連の児童保護課で活躍しています(UNICEF: 国際連合児童基金本部)。今回のTEDxChange では、女性の決められた道をポジティブに破壊するために、少女たちへの投資がいかに重要であるかを話します。
Roger Thurow
シニア・フェロー グローバル農業・食糧政策 The Chicago Council
記者であり作家である Roger Thurowは、ウォール・ストリート・ジャーナルに30年間勤めた後、2010年1月にChicago Council on Global Affairsに加わりました。また20年間、ヨーロッパとアフリカに拠点をおく海外特派員としても活躍していました。Rogerは、自然農業サイクルに対する”破壊”における人間と技術の役割について、また彼がこの領域に関心と熱意を持つきっかけとなった、1980年代のエチオピア大飢饉について話します。
Julie Dixon
次長 ソーシャル・インパクト・コミュニケーション・センター、ジョージタウン大学(Georgetown University)
Julie Dixonは、現在ジョージタウン大学のソーシャル・インパクト・コミュニケーション・センター(CSIC)の次長を勤めてます。CSICは、社会変革でエンゲージメントを促進するものとして、コミュニケーションの重要性について調査する学問的イニシアティブです。Julieは、人々の社会問題への関わり方がソーシャルメディアによって”破壊”されることについて、またその破壊によって非営利セクターのこれまでの寄付者に頼ったモデルがどのように変わる可能性があるかについて語ります。
David Fasanya
詩人
David Fasanyaは、ナイジェリアン・アメリカンのパフォーマンスアーティストであり、若くして受賞歴のあるニューヨーク州ブルックリン在住の詩人です。
Salim Shekh と Sikha Patra
青少年指導者、スラムエリアにおける地域活動のティーンエイジャー・リーダー
Salim Shekh と Sikha Patraは、彼らが住むスラム街での地域活動において若き教育者でありティーンエイジャー・リーダーです。彼らは勉強と仕事を両立しながら、街の子供たちをリードしてきました。このセッションでは、カルカッタのスラム街で子どもたちが人々の命を救っていく様子を描いた映画「Revolutionary Optimists (革命的楽天家)」の予告編映画を放映すると共に、主演のSalim と Sikhaの二人がステージに登壇し皆さんの質問に答えます。
TEDxTokyoChangeにお越しいただきました皆様、ご参加ありがとうございました!
おかげさまでTEDxTokyoChange2013 は成功に終わりました。