河瀬 直美

映画監督、カンヌ国際映画祭受賞者

映画に対する河瀬直美のやさしくも厳しい眼差しは、日常生活のありふれた瞬間を魅惑的な作品に変えてくれます。1997年、初作品である『萌の朱雀』で、河瀬はカンヌ国際映画祭カメラドール(新人監督賞)を史上最年少で受賞しました。その10年後には『殯の森』でカンヌ国際映画祭グランプリを、2009年には日本人初のカンヌ国際映画祭カロスドール(黄金の馬車賞)を受賞しました。河瀬は、自ら「なら国際映画祭」を提唱し、現在エグゼグティブディレクターを務めています。また、未来のクリエーターの育成に熱意を注ぎ、世界で活躍する若手映画監督を本年9月のイベントに招待し、子供向けの映像制作ワークショップを運営することになっています。さらに、「美しき日本」シリーズの撮影、監督、語りを行い、そこに新たな映像美を開拓しよう挑む彼女の才能が見えます。最近の短編映画『わさび田』は、彼女が愛する故郷の奈良県にある十津川村で撮影されましたが、そこは昨年秋の台風で大きな被害を受けた場所でした。

The value of movies

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