小室 淑恵

社会起業家、ワークライフバランス提唱

何かに取り憑かれたかのような長時間労働と、先進国の中で最低水準の労働生産性—質をとるか量とるかという問題以前にこれが日本の実態です。日本の労働者がおかれた労働環境を改善し、私生活を充実させていく必要があると小室淑恵は考えています。資生堂在籍中に、育児休業者の職場復帰を支援する社内ベンチャーを立ち上げました。2004年に「日経ウーマン・オブ・ザ・イヤー」を受賞すると、その2年後には、活動を日本中に広げるための会社、株式会社ワーク・ライフバランスを設立しました。同社は900を超える企業に対して、労働時間の削減と企業業績の向上を支援しています。例えば、ブロードバンドビジネス大賞に輝くarmo (アルモ) は休業者の職場復帰支援プログラムであり、出産・育児・心の病気などによる休職から復帰にわたり、企業と従業員の双方を支援することができます。また小室は、国会にも公述人として招かれるなど、政府の労働政策策定にも関与しています。現在は労働環境への政府の取り組みを改めるよう働きかけると共に、日本が抱える大きな社会問題である高齢者介護に関する構造改革にも取り組んでいます。

Life Balance

つながる